
石油給湯器には、直圧式と減圧式、屋外設置と屋内設置、給湯+追いだきと給湯専用等様々な種類があります。

また、石油給湯器には、従来タイプと高効率タイプのエコフィールがあります。
石油給湯器の種類
石油給湯器には、多様な種類があり、住む地域や使用の仕方により機種を選定しなければなりません。
ノーリツさんの機種を参考にご説明します。
能力4万キロと3万キロ
給湯器には給湯能力があります。
浴室でシャワーを使用している時に、キッチンで洗い物をした場合、お湯の出が悪いと感じた時は、能力不足が考えられます。
ノーリツさんでは、大きく分けると、能力「約4万キロ」と「約3万キロ」があります。
国際単位系(SI)で用いられる「kW」であらわすと「4万キロ(40000kcal/h)は46.5kW、3万キロ(30000kcal/h)は36.0kWになります。
カタログの能力値を見る時は、これに近い数値を選んでください。
能力4万キロ
4人家族で、浴室とキッチンの使用時間が重なることが多い家庭は4万キロがおすすめです。
能力不足になると、お湯の出が悪くなる可能性があります。
能力3万キロ
2人家族で、一度にたくさんのお湯を必要としない家庭は3万キロがおすすめです。
2人家族であれば3万キロでも使い勝手が悪くなることはないでしょう。
直圧式・セミ貯湯式(高圧力型)・セミ貯湯式
お湯の出が良いか悪いかは、能力が高いか低いかのほか、給湯器が直圧式か減圧式(セミ貯湯式)かで決まります。
直圧式
家庭で使用する水道の圧力は、地域にもよりますが、0.3MPa~0.5MPaはあります。
直圧式は、住宅に配管された水道を給湯器内で直接加熱し、使用します。
水の圧力が高くても耐えられるよう給湯器本体が作られていますので、パワフルなシャワーが使えます。
また、2階にミニキッチンや洗面台があり、お湯を使用したい場合は、1階から2階までお湯を押し上げることになりますが、直圧式なら安定した圧力のお湯が使用できます。
キッチンと浴室等、2ヶ所以上同時に使用すると、水圧が強くても、水圧の変動はおこりますので、それを防ぐために給湯器に接続する給水配管に、0.3MPa程度の定圧弁を設置して、水圧を0.3MPaに安定させることもあります。
給湯器に接続される水道の圧力が0.3MPaを下回る場合、直圧式の給湯器を設置しても、0.3MPaの圧力のお湯は出ません。
住宅に引き込まれている水道管の口径が小さいか、もともと水圧の低い地域なのか、業者さんに調べてもらう必要があります。
セミ貯湯式(高圧力型)
減圧式のセミ貯湯式は、標準圧力が0.1MPa程度しかありません。
セミ貯湯式の高圧力型は、約2倍の0.2MPa程度の圧力がありますので、標準圧力のセミ貯湯式よりお湯の出が良く、2階への給湯もできます。
セミ貯湯式
減圧式のセミ貯湯式は、一定量のお湯を給湯器のタンクに貯めて使用します。
給湯器本体が、高圧力に耐えるようできていませんので、給湯器に接続する給水配管に0.1MPa程度の減圧弁を設置し、水圧を0.1MPaに抑えます。
給湯圧力は0.1MPaを下回り、シャワーのお湯の出が満足できない場合もあります。
また、1階から2階までお湯を押し上げる力はないため、2階にお湯を引くことはできません。
給湯器本体に入る水圧を減圧弁で0.1MPaに抑えても、給湯器が燃焼し本体圧力が上がった場合や減圧弁が故障した場合、給湯器本体がこわれてしまうため、本体に高い圧力がかかった時、圧力を逃がす0.12MPa程度の逃し弁(安全弁)を設置します。
この逃し弁(安全弁)により、給湯器燃焼時にお湯が膨張して圧力が上がった場合等、0.12MPaを超えると逃し弁からお湯が逃がされ、配管を通って排水できるようになります。
減圧弁・逃し弁(安全弁)は、給湯器の機種で配管に付けるタイプと本体に内蔵しているタイプがありますが、逃し弁(安全弁)からお湯が出っぱなしになった場合は、寿命を向かえていると考えられますので、減圧弁・逃し弁(安全弁)を交換する必要があります。
減圧弁と逃し弁(安全弁)を合わせると、1万円くらいの部品です。
こうしてみると減圧式のセミ貯湯式は、メリットが無いように思えますが、本体価格でみると、減圧式のセミ貯湯式が一番魅力的です。
屋外設置と屋内設置
お住まいの地域が比較的暖かい一般地か凍結の予防が必要な寒冷地かで、設置場所が決まります。
比較的暖かい一般地にお住まいの方は「屋外設置」、凍結の予防が必要な寒冷地にお住まいの方は「屋内設置」が基本です。
屋外設置
比較的暖かい一般地にお住まいの方は、屋外設置が基本です。
しかし、冬期間にマイナス0℃を下回ることがある地域の場合は、凍結防止のため、給水・給湯配管に保温材を巻く等の処置が必要です。
据置形と壁掛形
屋外の土間部分に設置する「据置形」と屋外の壁に設置する「壁掛形」があります。
給湯器には排気口があります。
屋内設置
凍結の予防が必要な寒冷地にお住まいの方は、屋内設置が基本です。
据置形と壁掛形
洗面脱衣室等の床に設置する「据置形」と壁に設置する「壁掛形」があります。
屋外据置形や屋外壁掛形とは異なり、屋内設置の場合は、専用給排気筒セットや煙筒が必要です。
専用給排気筒セットタイプを「FF」、煙筒タイプを「FE」と言います。
据置形には「FF」と「FE」がありますが、壁掛形はすべて「FF」になります。
FFとFE
◦FF式
給湯器に専用の給排気筒セットを使用し、燃焼時に屋外の空気を吸い込み、燃焼後の汚れた空気を屋外に強制的に排気します。
煙突の立ち上げが不要で、壁に給気口を設置する必要がありません。
◦FE式
給湯器に煙筒を使用し、燃焼時に屋内の空気を吸い込み、燃焼後の汚れた空気を屋外に強制的に排気します。
屋内の空気を使用するため、壁に屋外の空気を取り込む給気口が必要です。
給湯+追いだきと給湯専用
給湯器には、「給湯+追いだき」タイプと「給湯専用」タイプがあります。
給湯+追いだき
キッチン・洗面・浴室・シャワー等へ送るお湯をつくるだけでなく、浴槽に設置した循環口より、浴槽への「お湯はり」や浴槽のお湯を温める「追いだき」ができます。
フルオートタイプ
浴槽へのお湯はりがスイッチひとつでできます。
設定温度のお湯が設定水位まで自動でお湯はりします。
浴槽の残り湯を沸かし直す場合は、残り湯の量に関係なく、「ふろ自動」を押すだけで、設定温度のお湯が設定水位で沸き上がります。
浴槽のお湯が冷めると、設定時間の間(初期設定4時間)は自動で設定温度まで追いだきします。
◦自動たし湯
最初の方が入浴し、お湯が減った場合、自動でたし湯し、設定水位をたもちます。
◦ごきげんオート
人の入浴を給湯器のセンサーが感知し、湯温に慣れて「ぬるさ」を感じる前に設定温度まで追いだきを行います。
◦スマート配管クリーン
浴槽排水時に、入浴人数、ふろ湯温、気温から給湯器が自動で追いだき配管の汚れを想定して、自動で洗い流し、湯あかの付着を抑制します。
オートタイプ
浴槽へのお湯はりがスイッチひとつでできます。
設定温度のお湯が設定水位まで自動でお湯はりします。
浴槽の残り湯を沸かし直す場合、残り湯が循環口よりも上にある時は、「ふろ自動」を押すだけで、ほぼ設定温度のお湯が設定水位で沸き上がりますが、残り湯が循環口よりも下にある時は、沸き上がり湯量にばらつきがうまれます。
浴槽のお湯が冷めると、設定時間の間(初期設定4時間)は自動で設定温度まで追いだきします。
標準タイプ
浴槽の給湯栓を開いて湯はりし、お湯がたまったら給湯栓を閉めます。
浴槽のお湯が冷めるたら「ふろ保温」を押すと、設定時間の間(初期設定4時間)は自動で設定温度まで追いだきします。
給湯専用
キッチン・洗面・浴室・シャワー等へ送るお湯をつくります。
浴槽へは給湯栓からお湯をためます。
標準タイプ
浴槽の給湯栓を開いて湯はりし、お湯がたまったら給湯栓を閉めます。
◦お知らせ機能
台所リモコンで湯量を設定しておくと、浴槽に湯はりするのに給湯栓を開いた後、設定湯量が供給されるとリモコンがブザーで知らせてくれますので、給湯栓を閉める目安になります。
ただし、浴槽に湯はり中、キッチンや洗面等でお湯を使用すると、その分浴槽にはられるお湯の量は少なくなりますので、あくまで止める時間の目安にしてください。
従来タイプとエコフール
石油給湯器は、灯油を燃料にバーナーで給水パイプの中の水を加熱し、お湯をつくります。
燃焼した後に出る排熱は、煙筒や排気トップから屋外に排出します。
従来タイプの給湯器で捨てていた排熱を利用して、燃焼するのに使用する灯油を節約したり、排出するCO2を少なくしているのがエコフィールです。
エコフィールのしくみ

従来タイプは、給水パイプをバーナーで加熱してお湯をつくり、燃焼ガスが約200℃の状態で屋外に排気されます。
エコフィールは、給水パイプを燃焼ガスで加熱し、そのあとバーナーで加熱することで、バーナーの加熱に必要な灯油の使用量を減らします。
エコフィールは、燃焼ガスから熱を奪い、燃焼ガスが約60℃の状態で排気されるため、従来タイプよりCO2の排出量を減らし、環境への影響を少なくします。
◦「中和器」とは
燃焼ガスには高温の水蒸気が含まれており、水蒸気が水に戻る時に大きな熱エネルギーを放出します。
この放出される熱を「潜熱」と言い、二次熱交換器により回収されることで、熱効率が約95%まで向します。
しかし、この水蒸気が水に戻ったドレン水は酸性であり、そのまま排出すると配管を損傷する可能性があります。
そのため、中に炭酸カルシウム等が充填された「中和器」を通すことにより、中性に変化させることが必要です。
「中和器」は、酸性のドレン水を安全に排出するための部品です。
炭酸カルシウムは経年で消耗するため、交換が必要になります。
「中和器」が寿命をむかえた場合、リモコンに故障表示「920」が出ます。
エコフィールのラインアップ
※ノーリツさんのラインアップです。2026年4月の価格です。
◦エコフィール「OTQ-C」 給湯+追いだき 直圧式
| 給湯能力 | 設置形態 (給排気方式) | タイプ | 品名 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋外据置形 | フルオート (リモコン別売) | OTQ-C4706AY BL | 512,930円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋外据置形 | フルオート (リモコン別売) | OTQ-C4706AYS BL | 533,280円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内据置形 (FE) | フルオート (リモコン別売) | OTQ-C4706AF BL | 520,410円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内据置形 (FF) | フルオート (リモコン別売) | OTQ-C4706AFF BL | 533,280円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋外据置形 | オート (リモコン別売) | OTQ-C4706SAY BL | 473,990円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋外据置形 | オート (リモコン別売) | OTQ-C4706SAYS BL | 494,450円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内据置形 (FE) | オート (リモコン別売) | OTQ-C4706SAF BL | 481,250円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内据置形 (FF) | オート (リモコン別売) | OTQ-C4706SAFF BL | 494,340円 |
◦エコフィール「OTQ-CG」 給湯+追いだき 直圧式
| 給湯能力 | 設置形態 (給排気方式) | タイプ | 品名 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内壁掛形 (FF) | フルオート (リモコン別売) | OTQ-CG4706AWFF BL | 518,210円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内壁掛形 (FF) | オート (リモコン別売) | OTQ-CG4706SAWFF BL | 479,050円 |
◦エコフィール「OTX-CH」 給湯+追いだき セミ貯湯式(高圧力型)
| 給湯能力 | 設置形態 (給排気方式) | タイプ | 品名 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋外据置形 | オート (リモコン別売) | OTX-CH4507SAYSMV | 472,890円 |
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋外据置形 | オート (リモコン別売) | OTX-CH4508SAYMV | 472,890円 |
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋内据置形 (FE) | オート (リモコン別売) | OTX-CH4508SAFMV | 465,300円 |
◦エコフィール「OQB-C」 給湯専用 直圧式
| 給湯能力 | 設置形態 (給排気方式) | タイプ | 品名 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋外据置形 | 標準 (オートストップなし) | OQB-C4706Y-RC | 353,210円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋外据置形 | 標準 (オートストップなし) | OQB-C4706YS-RC | 373,670円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内据置形 (FE) | 標準 (オートストップなし) | OQB-C4706F-RC | 346,610円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内据置形 (FF) | 標準 (オートストップなし) | OQB-C4706FF-RC | 359,700円 |
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋外壁掛形 | 標準 (オートストップなし) | OQB-C4711WS | 380,930円 |
| 37.2kW (32,000キロ) | 屋外据置形 | 標準 (オートストップなし) | OQB-C3706Y-RC | 314,160円 |
| 37.2kW (32,000キロ) | 屋外据置形 | 標準 (オートストップなし) | OQB-C3706YS-RC | 334,620円 |
| 37.2kW (32,000キロ) | 屋内据置形 (FE) | 標準 (オートストップなし) | OQB-C3706F-RC | 307,670円 |
| 37.2kW (32,000キロ) | 屋内据置形 (FF) | 標準 (オートストップなし) | OQB-C3706FF-RC | 320,650円 |
◦エコフィール「OQB-CG」 給湯専用 直圧式
| 給湯能力 | 設置形態 (給排気方式) | タイプ | 品名 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 46.5kW (40,000キロ) | 屋内壁掛形 (FF) | 標準 (オートストップなし) | OQB-CG4706WFF | 335,830円 |
◦エコフィール「OX-CH」 給湯専用 セミ貯湯式(高圧力型)
| 給湯能力 | 設置形態 (給排気方式) | タイプ | 品名 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋外据置形 | 標準 (リモコン別売) | OX-CH4507YSMV | 355,300円 |
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋外据置形 | 標準 (リモコン別売) | OX-CH4508YMV | 359,590円 |
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋内据置形 (FE) | 標準 (リモコン別売) | OX-CH4508FMV | 355,300円 |
◦エコフィール「OX-C」 給湯専用 セミ貯湯式
| 給湯能力 | 設置形態 (給排気方式) | タイプ | 品名 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋外据置形 | 標準 (リモコン別売) | OX-C4507YSMV | 324,500円 |
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋外据置形 | 標準 (リモコン別売) | OX-C4508YMV | 328,790円 |
| 45.3kW (39,000キロ) | 屋内据置形 (FE) | 標準 (リモコン別売) | OX-C4508FMV | 321,200円 |
※屋内据置形(FE)・屋内据置形(FF)・屋内壁掛形(FF)が寒冷地用になります。
まとめ
石油給湯器につきまして、給湯能力(4万キロと3万キロ)、給湯圧力(直圧式と減圧式)、設置形態(屋外設置と屋内設置)、給排気方式(FFとFE)、タイプ(給湯+追いだきと給湯専用)等からその種類をご説明しました。
従来タイプと高効率タイプのエコフィールの違いやエコフィールのしくみとラインアップにつきましても掲載しましたので、石油給湯器交換の際の参考にしてください。
また、ガス給湯器の取り替えに付きましては、「キンライサー」がご相談をお受けします。
キンライサーは、無料10年W保証があり、在庫も豊富に備蓄しているため、対応スピードがはやく、お客様の希望に合った機種をご提案しています。
※「キンライサー」につきましては、以下の記事を参照してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


