住宅設備の中では、トイレの水抜きが手間よね。
便器や温水洗浄便座の種類が多く、それぞれ微妙に水抜きの仕方が違うようですね。
組み合わせ便器
組み合わせ便器とは、それぞれ好きな便器とタンクと温水洗浄便座を組み合わせて取り付ける便器のことです。
水抜きの仕方としては、まず、トイレ内にある水抜き栓、FLハンドル、2階のトイレでしたら階上ハンドル、電動リモートコントローラーのいずれかを操作して、給水管の水抜きを行ってください。
それから、トイレの器具ごとの水抜きを行います。
キッチン、洗濯機、洗面化粧台、浴室の水落とし(水抜き)に関しましては、「住宅の水落とし(水抜き)の仕方」をご参照ください。
便器
便器の中には水がたまるようになっています。
便器のたまり水は、臭いが上がらないためのトラップですから、水抜き時も便器のたまり水は抜くことができません。
ただ、便器には一般地仕様と寒冷地仕様があります。
寒冷地仕様であれば、便器の底の裏側に小さなヒーターが付いており、たまり水が寒さで凍らないように造られています。
ヒーターの電源プラグをコンセントにさしておくことが必要ですから、水抜きした後、長期間家を空けるため、電気のブレーカーを落とすようなことがあれば機能しません。
長期間家を空ける場合には、電源プラグは抜いて、便器のたまり水に不凍液を入れてください。
また、一般地仕様の便器であれば、電源プラグはありませんので、やはり便器のたまり水には不凍液を入れる必要があります。
不凍液は、ホームセンター等で売っています。
タンク
タンクにも一般地仕様と寒冷地仕様があります。
寒冷地仕様の場合には、タンクにも電源プラグが付いており、コンセントにさす必要がありますが、水抜きした時は、タンクのレバーを回し、タンク内の水を抜かなければなりません。
長期間家を空ける場合は、電源プラグは抜いて、タンクの水を抜いた後、タンクの底に不凍液を少し入れてください。
タンクの水を流す時、タンク内で開くゴムのフロートが寒さで凍り付くのを防ぎます。
一般地仕様のタンクの場合は、電源プラグはありませんので、やはり、タンクの水を抜いた後、タンクの底に不凍液を少し入れる必要があります。
温水洗浄便座
メーカーによって水抜きの仕方は異なりますので、3種類のパターンをご説明します。
パターン1(TOTO様の機種を参照しています)
リモコンの「ノズルきれい」を押し、給水管の残圧を抜きます。
温水洗浄便座の電源プラグを抜きます。
温水洗浄便座左奥にあるカバーを外し、「給水フィルター付水抜栓」をドライバーでゆるめ、引っ張り抜きます。
温水洗浄便座につながっている給水ホースを止水栓より高く持ち上げ、止水栓側に水が抜けるようにします。
給水ホースの水が抜けたら、「給水フィルター付水抜栓」を元通りに押し込み、ドライバーで締め、カバーを戻します。
温水洗浄便座左奥にある「水抜きレバー」を引き出します。
温水洗浄便座のノズル付近から水が抜けていきますので、そのままレバーを引き続けてください。
水が抜けましたら手を離し、「水抜きレバー」を元に戻してください。
パターン2(パナソニック様の機種を参照しています)
温水洗浄便座の電源プラグを抜いてください。
温水洗浄便座左奥にある「給水フィルター(水抜き栓)」をドライバーでゆるめて、外してください。(本体内の水が出ますので、バケツ等で受けてください)
温水洗浄便座右奥にある「本体脱着ボタン」を押したまま、本体両側部を持ち上げながら手前に引き、本体を便器の上に立ててください。
温水洗浄便座本体底面にある「タンク水抜き栓」をプラスドライバーで「開」側に回して外し、本体底面を下にして、温水洗浄便座の温水タンクの水を便器内に排水してください。
「タンク水抜き栓」と「給水フィルター(水抜き栓)」を元のように取り付け、温水洗浄便座本体を元の位置にもどしてください。
パターン3(LIXIL様の機種を参照しています)
温水洗浄便座左奥にある「ストレーナー」をマイナスドライバーでゆるめて、外してください。(本体内の水が出ますので、バケツ等で受けてください)
温水洗浄便座右奥にある「温水タンク水抜き栓」を左に90度回して、外してください。(温水タンク内の水が出ますので、バケツ等で受けてください)
温水洗浄便座本体の圧を抜きますが、便座には「着座センサー」が付いており、便座に体重が乗らなければ、温水洗浄便座のスイッチを押しても反応しません。
便座を押し下げて、「おしり」スイッチを押してください。
ノズルから水が出ますので、手をかざし、出た水を便器の中へ落としてください。
水が出なくなったら、「止」スイッチを押してください。
止水栓の分岐金物に接続している温水洗浄便座の「給水ホース」を外し、ホース内の水を抜きます。
「給水ホース」は、専用の接続金物を使用している場合がありますので、取扱説明書を参照し、外してください。
ホース内の水が抜けましたら、「給水ホース」と「ストレーナー」、「温水タンク水抜き栓」を取り付けてください。
温水洗浄便座の電源プラグを抜いてください。
まとめ
便器、タンクの他、温水洗浄便座の水抜きの仕方を3種類ご説明しました。
水を抜くという行為は同じですが、メーカーや機種でその方法はいろいろです。
外した部品を戻す時も、きちんと合わせないと、ねじ山を壊し、水漏れすることもあります。
取扱説明書があるのでしたら、説明書を良く読んで、ゆっくり慎重に行いましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。