電気温水器の水落とし(水抜き)の仕方

水落とし
博士
博士

住宅設備の中でも給湯器の水抜きは手間がかかるし、面倒よね。
電気温水器はどうなのかしら?

助手
助手

電気温水器だけではありませんが、「追いだき機能付」か「お湯はり機能付」か「給湯専用」か、もしくは「角形」か「丸形」かで、水抜きの仕方が異なります。

はじめに

給湯器に関連するキッチン、洗濯機、洗面化粧台、浴室等の給湯配管の水落とし(水抜き)は、「住宅の水落とし(水抜き)の仕方」をご覧ください。

給湯器まわりにある水抜き栓、FLハンドル、2階でしたら階上ハンドル、電動リモートコントローラーのいずれかを「水抜き」側に操作して、給水配管の水抜きをしてください。
それから給湯器本体の水抜きを行います。

電気温水器

電気温水器は、夜間の電気代が安い時間に沸き上げて、日中そのお湯を使用しています。

電気温水器本体の水抜きをする場合、温水器のタンク内にある370L~550Lのお湯を流さなければなりません。

次の日、温水器のお湯を抜くことがわかっている場合、沸き上げ停止の操作をしておきましょう。

水抜きのために捨てざるを得ない水を沸き上げることを止めますので、沸き上げに使用する電気料金が無駄になりませんし、水抜き時に排水口に熱いお湯が流れると、排水管を痛めることにもなりますので、それを防ぐことにもつながります。

電気温水器は、大きく分けて、浴槽の残り水を温めたり、入浴時お湯がぬるい時お湯を温める「追いだき機能付」と「追いだき機能」はありませんが、自動で浴槽に湯張りを行う「お湯張り機能付」、そして、お湯を使用するだけの「給湯専用」があります。

「追いだき機能付」には、自動で浴槽に湯張りを行い、湯が冷めたら自動で設定温度まで湯温を上げる「オートタイプ」が多く、「お湯はり機能付」は自動で浴槽に湯張りを行う「セミオートタイプ」、「追いだき機能なし・お湯張り機能なし(給湯専用)」は「標準タイプ」になります。

「オートタイプ」「セミオートタイプ」には、「角形」が多く、「標準タイプ」には「角形」と「丸形」があります。

「追いだき機能付フルオート」「お湯張り機能付セミオート」「給湯専用(角形)」「給湯専用(丸形)」に分けて、水抜きの仕方をご説明します。

追いだき機能付きフルオート

メーカーによって水抜きの仕方は異なりますので、2種類のパターンをご説明します。

パターン1(パナソニック様の機種を参照しています)

電気温水器本体下部に脚部カバーがある場合は、前面カバーを外してください。

<本体の水抜き>

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の「漏電遮断器」が、「漏電遮断器A」(上側)「漏電遮断器B」(下側)の2箇所ありますので、「漏電遮断器A」(上側)を「切」にしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを起こしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体下部に「排水栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

浴室の床にシャワー水栓のシャワーヘッドを置き、温度調節ハンドルを高温側に調節して、シャワーのハンドルを開けてください。

電気温水器本体下部の「排水栓」と浴室のシャワーヘッドから水が出なくなりましたら、「排水栓」とシャワーのハンドルを閉め、シャワーヘッドを元に戻してください。

<ふろ循環配管の水抜き>

浴槽の栓を抜き、浴槽を空にしてください。

電気温水器本体下部に「水抜き栓3箇所」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

水が出ますので、容器等で受けてください。

電気温水器浴室リモコンの「リモコン切/入」を押して、「切」にしてください。

電気温水器浴室リモコンの「追いだき」を3秒間押してください。(リモコンの追いだきランプが点滅します)

電気温水器本体下部の「水抜き栓3箇所」から水が出なくなりましたら、再度浴室リモコンの「追いだき」を押してください。(リモコンの追いだきランプが消灯します)

電気温水器本体下部の「水抜き栓3箇所」を閉めてください。

洗面脱衣室の壁、もしくは玄関、物入の中あたりに、住宅のブレーカーがありますので、200V電源ブレーカーを「切」にしてください。

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の「漏電遮断器」が、「漏電遮断器A」(上側)「漏電遮断器B」(下側)の2箇所ありますので、「漏電遮断器B」(下側)も「切」にしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを戻してください。

電気温水器本体正面

脚部カバーがある場合は、前面カバーを戻してください。

パターン2(三菱様の機種を参照しています)

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の電源レバーが2箇所ありますので、2箇所とも「切」にしてください。

電気温水器本体正面

洗面脱衣室の壁、もしくは玄関、物入の中あたりに、住宅のブレーカーがありますので、200V電源ブレーカーを「切」にしてください。

電気温水器本体下部に脚部カバーがある場合は、前面カバーを外してください。

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを起こしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体下部に「排水栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

排水栓からの排水が終わりましたら、電気温水器本体下部に「給湯配管用水抜き栓」「給水配管用水抜き栓」「ふろ配管用水抜き栓2箇所」「ふろ循環ポンプ用水抜き栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

水が出ますので、容器で受けてください。

電気温水器本体下部に「給水ストレーナ」がありますので、外してください。

電気温水器本体下部

給水ストレーナの中の逆止弁を上に押して、残水を抜いてください。(逆止弁の押し方は取扱説明書をご参照ください)

水が出ますので、容器等で受けてください。

水抜き完了後、1時間ほどおいてから、「給湯配管用水抜き栓」「給水配管用水抜き栓」「ふろ配管用水抜き栓2箇所」「ふろ循環ポンプ用水抜き栓」「排水栓」を閉め、「逃し弁」のレバーを戻し、「給水ストレーナ」を取り付けてください。

脚部カバーがある場合は、前面カバーを戻してください。

お湯はり機能付きセミオート

メーカーによって水抜きの仕方は異なりますので、2種類のパターンをご説明します。

パターン1(パナソニック様の機種を参照しています)

電気温水器本体下部に脚部カバーがある場合は、前面カバーを外してください。

<本体の水抜き>

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の「漏電遮断器」がありますので、「切」にしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを起こしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体下部に「排水栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

浴室の床にシャワー水栓のシャワーヘッドを置き、温度調節ハンドルを高温側に調節して、シャワーのハンドルを開けてください。

電気温水器本体下部の「排水栓」と浴室のシャワーヘッドから水が出なくなりましたら、「排水栓」とシャワーのハンドルを閉め、シャワーヘッドを元に戻してください。

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを戻してください。

電気温水器本体正面

<ふろ回路の水抜き>

浴槽の栓を抜き、浴槽を空にしてください。

電気温水器本体下部にふろ配管の「水抜き栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の「漏電遮断器」がありますので、「入」にしてください。

電気温水器本体正面

チェックポイント
機器によっては「沸き上げ湯量設定」機能があります。
電気温水器は電気料金の安い夜間に沸き上げて、そのお湯を日中使用しています。
しかし、必要以上にお湯を沸きあげるのは、電気料金の無駄遣いになりますので、次のモードから沸き上げ湯量を選ぶことになります。
「おまかせ」  沸き上げ湯量が自動的にコントロールされる
「連続」    来客等でお湯が多めに必要(全量沸き上げする)
「多め」    標準で使用していて、お湯が足りない
「標準」    夜間電力だけで使用したい
「少なめ」   標準で使用していて、お湯が余る
ただ、日中来客等で思ったよりお湯を使うことが多ければ、湯切れしてしまい、日中に沸き増しする必要がでてきます。
日中の沸き増しは、夜間の沸き上げより電気料金が高くなります。
沸き上げ湯量設定は、自分たちの暮らしの中から見つけてください。

この「沸き上げ湯量設定」がある機種は、「おまかせ」「連続」「多め」のモードを選択している場合、水抜き中に「沸き増し」が始まり、電気温水器のヒーターが過熱し、故障の原因になります。
取扱説明書を参照の上、「沸き上げ湯量設定」を「少なめ」に設定してください。

電気温水器浴室リモコンの「リモコン切/入」を押して、「切」にしてください。

電気温水器浴室リモコンの「高温差し湯」を3秒間押してください。(リモコンの高温差し湯ランプが点滅します)

電気温水器本体下部にあるふろ配管「水抜き栓」から水が出なくなりましたら、再度浴室リモコンの「高温差し湯」を押してください。(リモコンの高温差し湯ランプが消灯します)

電気温水器本体下部にあるふろ配管「水抜き栓」を閉めてください。

「沸き上げ湯量設定」を変更前のモードに戻してください。

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の「漏電遮断器」がありますので、「切」にしてください。

電気温水器本体正面

脚部カバーがある場合は、前面カバーを戻してください。

パターン2(三菱様の機種を参照しています)

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の電源レバーが2箇所ありますので、2箇所とも「切」にしてください。

電気温水器本体正面

洗面脱衣室の壁、もしくは玄関、物入の中あたりに、住宅のブレーカーがありますので、200V電源ブレーカーを「切」にしてください。

電気温水器本体下部に脚部カバーがある場合は、前面カバーを外してください。

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを起こしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体下部に「排水栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

排水栓からの排水が終わりましたら、電気温水器本体下部に「給湯配管用水抜き栓」「給水配管用水抜き栓」「ふろ配管用水抜き栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

水が出ますので、容器で受けてください。

電気温水器本体下部に「給水ストレーナ」がありますので、外してください。

電気温水器本体下部

給水ストレーナの中の逆止弁を上に押して、残水を抜いてください。(逆止弁の押し方は取扱説明書をご参照ください)

水が出ますので、容器等で受けてください。

水抜き完了後、1時間ほどおいてから、「給湯配管用水抜き栓」「給水配管用水抜き栓」「ふろ配管用水抜き栓」「排水栓」を閉め、「逃し弁」のレバーを戻し、「給水ストレーナ」を取り付けてください。

脚部カバーがある場合は、前面カバーを戻してください。

給湯専用(角形)

メーカーによって水抜きの仕方は異なりますので、2種類のパターンをご説明します。

パターン1(パナソニック様の機種を参照しています)

電気温水器本体下部に脚部カバーがある場合は、前面カバーを外してください。

洗面脱衣室の壁、もしくは玄関、物入の中あたりに、住宅のブレーカーがありますので、200V電源ブレーカーを「切」にしてください。

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の「漏電遮断器」が、「漏電遮断器A」(上側)「漏電遮断器B」(下側)の2箇所ありますので、2か所とも「切」にしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを起こしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体下部に「排水栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体下部

電気温水器本体下部に給水・給湯配管水抜き栓が取り付けてある場合は、給水・給湯配管水抜き栓を開けてください。

電気温水器本体下部

水が出ますので、容器等で受けてください。

浴室の床にシャワー水栓のシャワーヘッドを置き、温度調節ハンドルを高温側に調節して、シャワーのハンドルを開けてください。

電気温水器本体下部の「排水栓」と浴室のシャワーヘッドから水が出なくなりましたら、「排水栓」とシャワーのハンドルを閉め、シャワーヘッドを元に戻してください。

電気温水器本体下部の給水・給湯配管水抜き栓を開けた場合は、給水・給湯配管水抜き栓を閉めてください。

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを戻してください。

電気温水器本体正面

脚部カバーがある場合は、前面カバーを戻してください。

パターン2(三菱様の機種を参照しています)

電気温水器本体下部に脚部カバーがある場合は、前面カバーを外してください。

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の電源レバーがありますので、「切」にしてください。

電気温水器本体正面

洗面脱衣室の壁、もしくは玄関、物入の中あたりに、住宅のブレーカーがありますので、200V電源ブレーカーを「切」にしてください。

電気温水器本体正面上部に「逃し弁操作窓」がありますので、操作窓の中の逃し弁のレバーを起こしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体下部に「排水栓操作窓」がありますので、操作窓の中の排水栓を開いてください。

水抜き完了後、1時間ほどおいてから、「排水栓」を閉めてください。

排水直後に「逃し弁」のレバーを戻すと、タンクが負圧になり破損する原因となりますので、「逃し弁」のレバーは、再使用する時に戻してください。

脚部カバーがある場合は、前面カバーを戻してください。

給湯専用(丸形)

電気温水器本体正面に「漏電遮断器操作窓」があり、操作窓の中に温水器の電源レバーがありますので、「切」にしてください。

電気温水器本体正面

洗面脱衣室の壁、もしくは玄関、物入の中あたりに、住宅のブレーカーがありますので、200V電源ブレーカーを「切」にしてください。

電気温水器上部の配管に「逃し弁」が設置されていますので、レバーを起こしてください。

電気温水器本体正面

電気温水器本体下部に「排水栓」がありますので、開いてください。

電気温水器本体正面

水抜き完了後、1時間ほどおいてから、「排水栓」を閉めてください。

排水直後に「逃し弁」のレバーを戻すと、タンクが負圧になり破損する原因となりますので、「逃し弁」のレバーは、再使用する時に戻してください。

電気温水器に入る給水配管の上部に「減圧弁」がありますので、減圧弁の水抜き栓を開けてください。(減圧弁の仕様により水抜きの仕方は異なります)

電気温水器本体正面

減圧弁の水抜き栓から水が出ますので、容器等で受けてください。

まとめ

電気温水器の水落とし(水抜き)の仕方について、「追いだき機能付きフルオート」2種類、「お湯張り機能付きセミオート」2種類、「給湯専用(角形)」2種類、「給湯専用(丸形)」1種類、ご説明いたしました。
しかし、電気温水器に限らず、水抜きの仕方はメーカー、機種によっていろいろです。
「漏電遮断器操作窓」「逃し弁操作窓」「排水栓」「水抜き栓」「給湯配管用水抜き栓」「給水配管用水抜き栓」「ふろ配管用水抜き栓」「ふろ循環ポンプ用水抜き栓」「給水ストレーナ」等の名称や取り付け位置も、メーカーや機種で異なりますので、上記の位置図も参考程度にしかならないかもしれません。
取扱説明書があれば、まず良く読んで、ゆっくり慎重に行ってください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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