浴室と脱衣室をリフォームしようと思うんだけど、給湯器はどうやって選べば良いのかしら?
燃料は何を使いますか?
使う燃料の種類で、給湯器の種類が変わってきます。
まずは、そこから、ちょこっとご説明しましょう。
給湯器の種類
ひとくちに、給湯器と言っても、灯油を使用するもの、ガスを使用するもの、電気を使用するものと、いろいろあります。
・灯油を使用するもの 石油給湯器・エコフィール
・ガスを使用するもの ガス給湯器・エコジョーズ
・電気を使用するもの 電気温水器・エコキュート
私の家は、灯油を使っているわ。
石油給湯器を選べば良いのね。
では今回は、石油給湯器についてご説明しましょう。
石油給湯器の機種と特徴
給湯+強制追いだき
浴槽・シャワー・洗面・台所へ給湯をすると共に、浴槽にはられたお湯が冷めた時、浴槽のお湯を温める機能があります。
〇水道直圧式と減圧式があります。
・水道直圧式
水道の圧力をそのまま利用して、給湯します。
・減圧式
減圧弁により、水道の圧力を減圧して給湯します。
水道の圧力は、住んでいる地域によって異なりますが、0.3Mpa~0.5Mpaほどあると思います。
減圧式は、0.1Mpaですので、お湯の圧力がまったく違ってきます。
2階へ給湯する場合は、水道直圧式でなければ、お湯は出ません。
水道直圧式と減圧式では、水道直圧式の方が、給湯+強制追いだきで定価で7万円ほど、給湯専用で定価で4万円ほど高くなります。
強いシャワーが使いたいのであれば、水道直圧式を選んでください。
予算を削りたいのであれば、減圧式を選んでください。
〇壁掛タイプと床置タイプがあります。
・壁掛タイプ
すべて水道直圧式です。
・床置タイプ
水道直圧式と減圧式があります。
壁掛タイプは場所をとりません。
洗濯機上部の壁に取り付けることができ、洗面所が広く使えます。
〇フルオート・オート・標準があります。
・フルオート・オート
リモコンのスイッチを押すだけで、浴槽の循環口から、設定水位・設定温度になるまでお湯はりします。
設定時間毎に、設定温度まで、浴槽のお湯の温度を上げます。
お湯が減ったら、自動(オートはリモコン操作)でたし湯します。
・標準
給湯栓を開けて、浴槽にお湯をためます。
定量お知らせ機能付であれば、設定量のお湯が入ると、リモコンで知らせてくれます。
お湯が冷めた時は、リモコン操作により、浴槽の温度を上げたり、保温したりできます。
壁掛タイプフルオートとオートでは、定価で3万円ほど、フルオートの方が高くなります。
壁掛タイプオートと標準の定量お知らせ機能付であれば、定価で7万円ほど、オートの方が高くなります。
床置タイプオートと標準の定量お知らせ機能付であれば、定価で3万円ほど、オートの方が高くなります。
フルオートとオートは、浴槽のお湯が減った時、たし湯が自動で行われるか、リモコンで操作するのかが主な違いです。
たし湯するほどお湯が減らないのであれば、オートで十分だと思います。
壁掛タイプ・床置タイプ両方にある標準の定量お知らせ機能付ですが、設定量のお湯が入ると、リモコンで知らせてくれますが、浴槽にお湯をためている時、台所・洗面などでお湯を使うと、その分も浴槽に入ったものと換算されます。
リモコンのお知らせは、あくまで参考程度に考えてください。
給湯専用
浴槽・シャワー・洗面・台所へ給湯をします。
浴槽へは、給湯栓でお湯を入れます。
定量お知らせ機能付であれば、設定量のお湯が入ると、リモコンで知らせてくれます。
浴槽のお湯を温める機能はありません。
〇水道直圧式と減圧式があります。
〇壁掛タイプと床置タイプがあります。
エコフィール
給湯器が燃焼した時出る排気熱を回収して、再利用する石油給湯器です。
給湯器に供給された水を、燃焼した時に出る排気熱の中を通すことで、水が排気の熱で温められ、燃焼時の熱効率を高めています。
熱効率が高められた分、灯油の使用量を節約し、CO2の排出量が削減されています。
家計にも環境にも負担が少ない、経済的な石油給湯器と言われています。
〇給湯+強制追いだきと給湯専用があります。
〇水道直圧式と減圧式があります。
従来の石油給湯器と同様、水道直圧式と減圧式がありますが、減圧式には、高圧力タイプと標準圧力タイプがある場合があります。
・水道直圧式
水道の圧力をそのまま利用して、給湯します。
強制追いだきタイプを選択した場合、もし、2階に浴槽があれば、2階の浴槽のお湯を温めることができます。
・減圧式 高圧力タイプ(0.2Mpa仕様)
減圧弁により、水道の圧力を減圧して給湯します。
標準圧力タイプの2倍の圧力があり、2階への給湯も可能です。
強制追いだきタイプを選択した場合、もし、2階に浴槽があっても、2階の浴槽のお湯を温めることはできません。
・減圧式 標準圧力タイプ(0.1Mpa仕様)
減圧弁により、水道の圧力を減圧して給湯します。
2階への給湯はできません。
〇壁掛タイプと床置タイプがあります。
〇フルオート・オート・標準があります。
エコフィールと通常の石油給湯器では、エコフィールの方が省エネになります。
ただ、壁掛タイプ・フルオートの定価で4万円ほど、床置タイプ・オートの定価で7万円ほど、壁掛タイプ・標準の定価で7万円ほど、エコフィールの方が高くなります。
〇Wエコフィールがあります。
給湯器に供給された水だけではなく、浴槽のお湯も給湯器で温める前に、排気熱の中を通し、浴槽のお湯を温める追いだき時の熱効率を高めています。
Wエコフィールの機能は、浴槽のお湯を入れ替えず、沸かしなおして入浴される方や、家族が多かったり、入浴時間もばらばらで、追いだきを使って浴槽のお湯を温めることが多ければ、省エネになると思います。
浴槽のお湯を温めることが少なければ、必要の無い機能だと思います。
まとめ
・浴槽のお湯を温める機能が必要であれば、給湯+強制追いだきを選びましょう。
必要でなければ、給湯専用を選びましょう。
・強いシャワーを使いたいのであれば、水道直圧式を選びましょう。
予算を削りたいのであれば、減圧式を選びましょう。
・洗面所を広く使いたいのであれば、壁掛タイプを選びましょう。
床置タイプもあります。
・リモコンのスイッチを押すだけで、自動で浴槽にお湯はりし、浴槽のお湯が冷めた時、自動で浴槽のお湯を温める機能が必要であれば、オートタイプを選びましょう。
浴槽のお湯が減った時、自動でたし湯をする機能も必要であれば、フルオートタイプを選びましょう。
予算的に難しければ、標準タイプを選びましょう。
・予算が許せば、灯油の使用量を節約し、CO2の排出量を削減するエコフィールを選びましょう。
給湯器が燃焼した時出る排気熱を回収して、再利用する石油給湯器です。
浴槽のお湯を温める追いだき時も、排気熱を利用するWエコフィールもあります。
補足
給湯器には、強制給排気タイプ(FF)と強制排気タイプ(FE)があります。
・強制給排気タイプ(FF)
屋外の空気を吸い込み、燃焼後の汚れた空気を屋外へ強制的に排気します。
・強制排気タイプ(FE)
燃焼時に室内の空気を使用し、燃焼後の汚れた空気を屋外へ強制的に排気します。
強制排気タイプは、室内の空気を使用するため、壁に空気取入口や換気口が必要になります。
強制給排気タイプは、屋外の空気を吸い込みますので、気密性の高い住宅であれば強制給排気タイプを選んでください。
今回は、石油給湯器についてご説明しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。