冬季は家を空ける時、家中の水抜きは必須よね。
水抜きしないで出かけると、配管や蛇口が破裂しているかもしれません。
散水栓
屋外で水を撒く時や車を洗う時に使用する散水栓は、冬期間は必ず水を抜かなければなりません。
散水栓にも種類があり、土に埋まった散水栓ボックスの中にあるタイプなら、水抜き栓と立上り管がありますので、立上り管の上に設置された蛇口を開けて、水抜き栓のレバーを「水抜き」側に回せば水抜き完了です。
土に埋まった散水栓ボックスの中にあっても、伸縮型の散水栓の場合の使用方法は少し異なります。
使用する時は、頭の部分を持ってひきあげます。
「カチッ」っと音がするまで引き上げると、蛇口を回すと水がでます。
水落としする時は、頭の部分を押し下げて、ボックスの中に収納すると完了です。
ボックス無しで土から立っている水抜き水栓柱の場合は、蛇口を開け、上部のハンドルを右に止まるまで回します。
これで、散水栓柱の水抜きは完了です。
キッチン
キッチンの前に水抜き栓がある場合は、流しの蛇口を開いて、水抜き栓を「水抜」側に回します。
水抜き栓は製造された年代でいろいろな種類があります。
横レバーの場合は、左に回して「給水」、右に回して「水抜」ですが、縦レバーの場合は、上げて「給水」、下げて「水抜」のタイプと下げて「給水」、上げて「水抜」のタイプがあります。
水抜き栓は床より頭が出っ張りますので、キッチンの扉の開閉の邪魔にならないように、キッチンの水抜き栓には、FLハンドルを使っている場合が多いです。
FLハンドルは、床下に設置された水抜き栓を床上で操作するための器具です。
FLハンドルの場合は、真ん中のハンドルを起こして、「水抜」側に止まるまで回してください。
それで、水抜き栓を「水抜」側に操作したことになります。
2世帯住宅やアパート等の2階の水まわりの場合、水抜き栓は1階にしか立てられませんので、2階で操作できるよう2階の床上に階上ハンドルが設置されている場合があります。
階上ハンドルのハンドル部を「水抜」側に止まるまで回してください。
これで、1階に設置された水抜き栓を「水抜」側に操作したことになります。
2階の水まわりの場合、階上ハンドルではなく、電動リモートコントローラーの場合もあります。
電動リモートコントローラーの場合も、製造された年代でいろいろな種類があります。
電動リモートコントローラーの場合は、電源スイッチを「ON」にして、「水抜」のスイッチを押します。
「水抜」のランプが点滅している間は、1階にある水抜き栓を「水抜」側に操作しているところです。
点滅が点灯に変わったら水抜き操作は完了です。
水抜き操作が終わりましたら、電源スイッチを「OFF」にしてかまいません。
給湯器
給湯器の周りに水抜き栓かFLハンドル、電動リモートコントローラーがありましたら、水抜き操作してください。
水抜き栓を通った水が給湯器に入り、給湯器で作られたお湯がキッチン、洗濯機、洗面化粧台、浴室等の蛇口に送られます。
給湯器に入る水は、水抜き栓の操作で水抜きできますが、キッチン、洗濯機、洗面化粧台、浴室等に送られるお湯の配管には別に湯抜きバルブが設置されていると思います。
湯抜きバルブと水抜き栓の頭は同じ場合があります。
見分けがつかないこともあるかもしれませんが、給湯器に入る水を抜く水抜き栓と給湯器から各蛇口に送られるお湯を抜く湯抜きバルブは同時に操作することになります。
水抜き栓を「水抜」側に操作した時、湯抜きバルブも「水抜」側に操作します。
水抜き栓を「水抜」にしないで、湯抜きバルブを「水抜」に操作すると、給湯器に入った水が湯抜きバルブから抜けるという、蛇口を開けっぱなしにした時と同じことになりますのでお気をつけください。
では次に、給湯器からお湯が送られている各蛇口の水抜きをします。
キッチンの蛇口
キッチンの蛇口を開けてください。
シングルレバーの場合は、湯水両方が空気を吸えるようにレバーを開けてください。
混合水栓の吐水口の根元に水抜きつまみが付いている場合は、水抜きつまみを開けてください。
システムキッチン等の場合は、蛇口に水抜きが無く、キッチンの扉を開けた奥に、蛇口につながる湯水の配管が見える場合があります。
配管の根元に水抜き栓付止水栓がある場合は、水の配管の止水栓、湯の配管の止水栓の水抜きつまみを開けてください。
蛇口がシャワー付水栓であった場合は、シャワーにつながるホースの根元に水抜きつまみが付いていますので、水抜きつまみを開き、シャワーホースを水ぬきつまみより上に持ち上げてください。
洗濯機の蛇口
洗濯機の蛇口を開けてください。
混合水栓の場合は、水栓のクランクの部分や水栓本体の下に水抜きつまみがありますので、水抜きつまみを開けてください。
洗濯機の接続ホースを外してください。
洗濯機使用時に間違って接続ホースが外れた時、吐水口から水が噴き出すのを防ぐ「緊急止水弁付」の混合水栓の場合は、吐水口の先に緊急止水弁がありますので、緊急止水弁を前後左右に押し込み、水栓が空気を吸えるようにしてください。
洗面化粧台の蛇口
洗面化粧台の蛇口を開けてください。
シングルレバーの場合は、湯水両方が空気を吸えるようにレバーを開けてください。
洗面化粧台の扉を開けた奥に、蛇口につながる湯水の配管があります。
配管の根元に水抜き栓付止水栓がある場合は、水の配管の止水栓、湯の配管の止水栓の水抜きつまみを開けてください。
蛇口がシャワー付水栓であった場合は、シャワーにつながるホースの根元に水抜きつまみが付いていますので、水抜きつまみを開き、シャワーホースを水ぬきつまみより上に持ち上げてください。
浴室の蛇口
浴室の蛇口を開けてください。
吐水とシャワーの切替ハンドルがある場合は、まず、吐水側に回してください。
サーモシャワー水栓の場合は、サーモスタットを水側にして水抜き操作をし、次に、お湯側にしてお湯抜き操作をするというように、湯水両方に空気を吸わせるようにしてください。
サーモシャワー水栓の種類によって、水抜きつまみの位置はいろいろです。
水抜きつまみが水栓本体の下に付いており、水栓を取り付けるクランクの下部にストレーナ(水やお湯のごみ等を取る網の部分)ある場合は、本体の水抜きつまみとストレーナを外してください。
水抜きつまみが水栓を取り付けるクランクの裏側やクランクの下側にある場合は、すべての水抜きつまみを左に回し、ゆるめてください。
水抜きつまみはゆるませるだけで、外れないと思います。
シャワーホースを床におろし、吐水とシャワーの切替ハンドルをシャワー側に回し、シャワーホースの水を抜いてください。
2バルブの混合水栓の場合は、湯水のハンドルを開き、水抜きつまみをゆるめてください。
吐水とシャワーの切替ハンドルに「一時止水機能」が付いている場合は、必ず「吐水」と「シャワー」で水抜きを行ってください。
「一時止水」の位置で水抜きしても、空気が入りませんので、水が抜けません。
給湯器本体
給湯器本体の水抜きも必要です。
ただ、本体の水抜きは、給湯器が灯油なのか、ガスなのか、電気なのかで異なります。
また、床置き型なのか、壁掛け型なのかでも異なります。
追いだき付なのか給湯のみなのかでも異なります。
オートタイプなのか標準タイプなのかでも異なります。
以下よりお選びください。
トイレ
トイレの床に水抜き栓かFLハンドル、または、壁に電動リモートコントローラーがありましたら、水抜き操作してください。
便器とは別に手洗器がありましたら、蛇口を開けてください。
便器本体の水抜きの仕方は、便器の種類によっていろいろです。
タンクを背負ったタイプなのか、タンクが無いタンクレスタイプなのかで異なります。
また、温水洗浄便座の機種でも異なります。
以下よりお選びください。
まとめ
住宅の水抜きについて説明してきました。
シンク、洗濯パン、洗面化粧台、ユニットバス等の器具の排水には、トラップ(下水の臭いが上がらないように水をためる器具)が付いていますし、便器には、器具本体にトラップが付いていますので、各排水口や便器の中に溜まっている水には不凍液を入れてください。
蛇口等の給水器具が破損していたら、通水時に破損部から水が噴き出しますが、排水器具が破損している場合は、通水時に水が漏れるのではなく、器具に水を流した時、器具の下から水が漏れてきます。
給水・排水器具には他にも、掃除流しとか、散水栓用の外流しとか、付いている器具はお住いの住宅でそれぞれですから、器具の取扱説明書を良く読んで、水抜きの仕方を確認しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。